ボルドーのワイナリーがシャトーと呼ばれているのは、各ワイナリーに城が建っているからです。おそらく昔は相当儲かっていたのでしょう。やや廃れていた時期もあったようですが、21世紀になってからは価格もかなり上昇してきています。

各シャトーのワインラベルにはシャトー自体の絵柄を使っている例が多く、ラベルで見た風景を実際に観るというのがボルドー観光の一つの醍醐味になります。どうせ見るならやはりメドック1級シャトーが良いと思って、飲んだことはないけど見て回りました。メドック1級のシャトーとは、ラフィット・ロートシルト、マルゴー、ラトゥール、オー・ブリオン、ムートン・ロートシルトの5つで、1本7〜20万円くらいします。このうちオーブリオンは一般人の見学を受け入れており、ホームページから予約しておくと見学と試飲ができます。ちなみにオーブリオンはボルドー市街近郊のぺサック・レオニャンにあり、ほかの格付けシャトーのあるメドック地区からは車で1時間くらい離れています。ブドウ品種もカベルネソーヴィニヨン(メドックで主流)とメルロー(サンテミリオンで主流)の割合が同じくらいであり、サンテミリオンとメドックの間くらいのシャトーです。
 
試飲できるのはセカンドラベルですが、これも2万円くらいします。2011は今が飲み頃とのことで、酸味や渋みが少なくスムースで飲みやすいけど、なにか物足りないといった感じです。ボルドーのワインは焼酎に例えると芋焼酎みたいなもので、濃厚なものに慣れるとスムースなワインを物足りなく感じてしまうという問題が生じます(芋に慣れると麦が物足りなくなるみたいな感じ)。ボーヌのワイン屋が言うにはボルドーより(スムースな)ブルゴーニュの方がよりエレガントで複雑さがあるとのことでしたが。まあ、やはりファーストラベルが飲みたいということです。

 ラベルに描いてある建築物がこちらです。中庭から見ているのでラベルの絵とは反対になっています。この建物は500年くらい前のもので、今でもオーナー?が住んでいるとのことです。このシャトーの見学と試飲は無料の上に、日本語で書かれた85ページもある冊子がもらえました。この冊子には2009年までですが、年代ごとの気候とワインの出来や飲み頃が記載されており読み応えがあります。いずれにしても、ボルドーに来たならばオーブリオンは必見のシャトーと言えるでしょう。


 こちらはラフィット・ロートシルトで、ラベルと同じ風景です。畑を見ることは出来ますが、中に入ることは出来ないようです。外から望遠レンズで撮影しました。

 
シャトー・マルゴーです。正面がラベルの建物です。ここは駐車場まで中に入れましたが、道端に車を停めていたら従業員に軽く注意されたのでもしかしたら入ったらダメなのかもしれません。とても有名なシャトーだし、樹々も綺麗なのでここで記念撮影したかったけど子供が寝ていて無理でした。


 3級シャトーだけどラグランジュにも行きました。ここもラベルに建物を使っています。61あるメドック格付けシャトーは、ずっと家族経営でやっているところもあるけど、大体は大きな資本が入ってます。ラグランジュはサントリーが買収しました。日本人もいるので日本語で案内してくれるかもしれないと思って見学を予約しましたが、言語は全て英語です。結局予定が合わなくて見学は諦めましたが、直売をやっているので訪問しました。わりとお手頃価格のシャトーで、セカンドや白は安いのでお土産には最適かと思います。サントリーの資本で大改革しているので、評価は高いし、実際に美味しいです。

写真の車はレンタカーのVWゴルフです。前の車を自動追尾出来るし、バックカメラやセンサーが付いていてぶつける心配が少ないし、携帯をUSBで繋げてマップをナビ画面に映せるし、大きなスーツケースを2つ積むことも出来ます。ここ10年程でレンタカーでの海外の旅は格段に快適になりました。12年くらい前にアメリカで運転した時はクソみたいなナビしか無くて道が分からなくて困ったものです。